「ジャパンモビリティショー関西2025/第13回大阪モーターショー」(3)輸入車(下)

  • 近畿圏, 地域総合
  • 2025年11月28日 05:00

 「輸入車〈上〉」での主要欧州勢に続き、この「輸入車〈下〉」では個性の際立つ4ブランドを紹介。「ジャパンモビリティショー関西2025/第13回大阪モーターショー」に、独自の色彩を加えそうだ。

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 伝統的な軽量スポーツカーのケータハムとモーガン、北欧ブランドとして電動化を加速させるボルボ、そして唯一の中国ブランドとして存在感を示すBYD。性能とデザイン、技術の観点で、輸入車市場の多様性を象徴する構成となっている。

 英国勢②:トラディショナルなスポーツカー

 ケータハムは、ブランドの象徴であるライトウェイト・スポーツの最新モデルを中心に展示する。

 「セブン170R」は、全幅を1470ミリメートルに抑えて軽自動車規格に適合する。440キログラムの車両重量にスズキ製の660ccエンジンを組み合わせ、1トン当たり193PSの出力を発揮する。余分な装備を排し、純粋な〝走り〟を追求する設計思想は、電動化や大型化が進む市場の中で異彩を放つだろう。

 モーガンは、流行に左右されないクラシカルな外観を維持しながら、最新技術も取り入れたフラッグシップモデル「スーパースポーツ」を披露する。

 新開発のアルミニウム製プラットフォーム「CXV」は、重量が102キログラムと軽量で、従来のプラットフォームと比較すると、ねじれ剛性が10%向上。ハードトップ装着時にはさらに10%高まる。伝統的なクラフトマンシップと現代技術が融合した魅力で、来場者の関心を集める。

 北欧勢:電動化戦略を深める

 ボルボは、完全電動化へ向けたロードマップを鮮明に打ち出す出展構成とし、電気自動車(EV)を中心にブースを展開する。

 伝統のクロスカントリーを「EX30」にも設定。ツインモーターを搭載した四輪駆動で、最低地上高を20ミリメートルアップして、悪路での走破性を高めた。フロントグリルにはスウェーデン最高峰の「ケブネカイセ山脈」をモチーフとした意匠が施されている。

 そのほか、マイナーチェンジでエクステリアを一新した「XC90」など、北欧らしいブランド価値を支える電動SUVが軸となる。

 中国勢:軽EVで日本軽市場に参入

 今回の輸入車勢で唯一の中国ブランドとなったBYDは、日本の軽自動車規格に合わせて開発した「ラッコ」を投入する。全高1800ミリメートルのスーパーハイトワゴンタイプで、リアスライドドアを採用。軽市場で最もボリュームが大きいジャンルに、ブレードバッテリーなどの独自技術を駆使して先陣を切る。

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